検察官による起訴・不起訴処分


検察官による起訴処分、不起訴処分

検察官は警察官から送致を受けた事件を捜査し終えたら、被疑者を裁判にかけるかどうかを決定します。この決定をすることを検察官の処分といいます。なお、この処分には、大きく分けると、起訴処分不起訴処分があります。

また、起訴処分には正式裁判を求める場合と略式裁判を求める場合があります。また、不起訴処分には、主に嫌疑不十分で不起訴処分になる場合と、起訴猶予処分がありあます。

起訴処分について

検察官が事件を調査し、被疑者が事故の加害者であることに間違いがなく、また、加害行為が十分に犯罪として認められ、また、情状酌量の余地もないと判断したとします。その場合、検察官は、被疑者対し国家刑罰権の行使を求める訴えを起こします。

このことを公訴といいます。そして、この公訴を提起することを起訴または起訴処分といいます。この起訴処分は、具体的には裁判所に被疑者を被告とする刑事裁判を開くことを求めることです。

なお、この起訴処分は、2種類あります。被疑者に対して正式裁判を開くことを要求する場合と、比較的軽微な事件の被疑者に対して、正式な手続きによらない簡略化した略式裁判を要求する場合です。

公判請求

前者のことを公判請求といいます。起訴処分という場合には、通常、この意味で使われます。通常の刑事裁判により被疑者に刑罰を科すことを求めます。公式請求となるのは、飲酒運転や無免許運転のような悪質な違反により死亡事故や重傷事故が発生し、懲役刑や禁固刑といった思い刑罰を求刑する場合です。

略式命令請求

後者のことを略式命令請求といいます。略式命令請求は以下の条件をすべて満たす場合に可能です。

  • 100万円以下の罰金または科料を科しうる事件であること
  • 被疑者が略式手続に同意していること
  • 簡易裁判所の管轄に属する事件であること

簡易裁判所に請求し、公判は行われず、書面審理のみで略式命令が下されます。しかし、この略式命令は、原則として、確定判決と同一の効果を持ち、被疑者に対し、100万円以下の罰金または科料の刑罰を科すことができます。

略式命令の対象となるのは、軽微な犯罪で、100万円以下の罰金等で済むような事件です。この手続きを求めることを、略式起訴処分といいます。
 

不起訴処分について

一方、検察官の調査の結果、被疑者を裁判にかけないと決定する場合もあります。検察官がこの決定をすることを不起訴処分といいます。不起訴処分になるのは次の場合です。

  • 起訴猶予処分の場合
  • 嫌疑不十分の場合
  • 嫌疑なしの場合
  • 訴訟要件を欠く場合
  • 事件が犯罪を構成しない場合

まず、起訴猶予処分とは、被疑者が犯罪を行い罪に問えるのは明白だが、被疑者の年齢・境遇・犯罪の軽重・犯罪後の状況などにより、検察官が、裁判にかけることが不要と判断し、不起訴の決定をすることです。

嫌疑不十分とは、捜査の結果、証拠不十分などで、犯罪の証明が不十分な場合です。

嫌疑なしとは、被疑者が人違いであることが明白になった場合などです。

訴訟要件を欠く場合とは、被疑者が死亡した場合、親告罪につき告訴が取り消された場合、公訴時効が完成した場合です。このケースでは、事件そのものが成り立たちません。

最後の、事件が犯罪を構成しない場合とは、被疑者が犯行当時に心神喪失状態であった、犯行当時14歳未満であった、または被疑行為が犯罪とならない場合などが該当します。このケースでは、事件は成り立ちますが、犯罪が成り立ちません。

以上のような種々の理由により、不起訴処分が決まります。不起訴処分が出た場合は、事件はそこで終了します。

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