示談交渉の相手はほとんどの場合、自動車保険会社の代理人

示談交渉には保険会社の示談担当者がよく来ます

最近の任意保険は、示談交渉付サービスを保険契約の内容として付けているところが多くなりました。ですから、加害者が任意保険に加入している場合には、示談交渉の場に加害者の加入している保険会社の示談交渉担当者が来ることが多くなりました。

保険会社の担当者が示談交渉の場に加害者の代理人としてくる場合には、少なくとも、素性の怪しい者が加害者の代理人になることはありませんから、代理権の問題はほとんど発生しません。たいていの場合は委任状を保持していますし、委任状がない場合でも、加害者本人に確認すれば間違いはありません。

なお、依頼者の代理人となって行う示談交渉は法律事務に該当します。報酬を受け取って代理人となり、この示談交渉に参加できるのは、法律によって弁護士などの資格を持つものに限られていました。

しかし、昭和48年の日弁連と損害保険協会の協議により、交通事故紛争処理センターなどを設けることなどの一定の条件の下、損害保険会社の担当者も加害者の代理人として示談交渉に参加できるようになりました。そのために現在では、保険会社の担当者が示談交渉を行うことが当たり前になってきています。

保険会社の担当者と示談交渉を行う際の注意点

ただし、保険会社の代理人は、最初から自賠責保険の支払い基準額を超えないように賠償金額を決めようとしてきます。自賠責保険の賠償金に関する基準は、日弁連が公表している交通事故の損害賠償金に関する基準の70%~80%程度と言われています。ですから、相手方の言いなりになっていては賠償金額は低く抑えられます。

ですから、被害者側もある程度は自分が受けた交通事故に関する損害賠償金が、どのくらいになるかを把握しておく必要があります。日弁連基準として、(財)日弁連交通事故相談センターの交通事故損害額算定基準がありますから、こういった基準を参考にして、ある程度の事故被害の見積金額を出しておきます。

加害者側の提示する金額が低いと思った時の対応

加害者側の保険会社の交渉代理人が提示してきた金額が、事前に見積もりをした事故被害の賠償金金額よりも低い場合には、相手側に異議を申し立てます。日弁連基準は裁判になった場合に認められる金額の基準です。

ですから、示談交渉で主張できる事故の損害賠償額の上限であるといってもいいでしょう。示談で決まる賠償金額は、自賠責基準と日弁連基準の間で定めるのが一般的です。被害者は、日弁連基準で定める金額までは正当に主張できますから、保険会社の提示した賠償金額が低いと思ったら、遠慮なく異議を述べます。

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