運転免許の停止処分・取消処分


行政処分としての免許停止・免許取り消し

 交通事故を起こした場合の行政処分の代表的なものが、免許停止や免許取り消しです。運転免許は、一般的には運転行為を禁止しておき、必要な知識と心構えを持つものに対してのみこの禁止を解除し、適法に自動車運転をできるようにしたものです。

 この免許の付与は、行政行為にあたります。ですから、交通事故を起こした者などに免許の停止や取り消しを行うことは行政処分になります。

点数制度について

 自動車免許には、点数制度が設けられています。この点数制度とは、交通事故や交通違反の各種類に対して、あらかじめ点数を定めておき、その種類の事故や違反を運転者が犯した場合に、その決められた点数を付与します。そして、原則として、過去3年間に付けられた点数を合計して、一定の基準に達した場合、運転免許の停止や取り消しを行うというものです。

点数については、例えば、一般的な交通違反行為には、50km以上の速度超過が12点、無保険運転が6点、信号無視が2点、無灯火走行が1点、のように点数が決められています。また、特定の悪質な交通違反行為には、自動車を利用して故意による殺人行為を行った場合が62点、飲酒運転で交通死亡事故を起こした場合が62点、麻薬運転35点、当て逃げ35点、のように点数が付けられています。

 なお、一般違反行為に対する点数と特定違反行為に対する点数を基礎点数といいます。

 交通事故を起こした場合には、付加点数が加算されます。この付加点数は、専ら違反者の不注意により交通死亡事故を起こした場合の20点から、専ら違反者の不注意によらないで交通事故により治療期間15日未満の傷害事故または建造物損壊などを起こした場合の2点までが定められております。

 例えば、信号無視により交通事故を起こして他人の住居を損壊し、それが専ら違反者の不注意によらない場合には、基礎点数2点+付加点数2点の合計4点になります。また、麻薬運転により交通死亡事故を起こし、それが専ら違反者の不注意による場合には、基礎点数35点+付加点数20点で50点です。
 

どのような場合に運転免許の停止・取り消しになるのか

 運転免許の停止や取り消しは、この点数と過去3年以内に受けた免許停止などの行政処分の回数により定まります。なお、点数は、原則として、過去3年間に犯した交通違反などの累積点数となります。

 例えば、一般違反行為を行った方(合わせて交通事故を起こした場合も含む)の場合、過去3年間の免許停止等行政処分の回数が0回の方だと、過去3年間の累積点数が6点~14点で免許停止、15点~24点で欠格期間(運転免許の交付を受けることができない期間) 1年免許取り消し、25点から34点で欠格期間2年の免許取り消し、35点~39点で欠格期間3年の免許取り消し等となります。

 過去3年間の免許停止等の回数が1回の方は、4点~9点で免許停止、10点~19点で欠格期間1年の免許取り消し、20点~29点で欠格期間2年の免許取り消し等となっています。

 一方、特定違反行為を行った方(合わせて交通事故を起こした場合も含む)の場合、過去3年間の免許停止処分等の回数が0回の方で、35点~39点で、欠格期間3年の免許取り消し、40点~44点で欠格期間6年の免許取り消し、などとなっています。また、過去3年間の免許停止処分等の数が1回の方は、35点~39点で欠格期間4年以上の免許取り消し、40点から44点で欠格期間5年の免許取り消しなどとなっています。

 このように、過去3年間の交通違反点数と、過去3年間に受けた免許停止などの回数により、免許停止や免許取り消しの行政処分が定まります。

 つまり、交通事故や交通違反を起こして、または、それを繰り返して、過去に受けた免許停止などの回数と交通違反点数が一定の基準を超えた場合、免許停止や取り消しの処分を受けることになる、ということです。

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